COLUMNコラム
ダイエットしたいのに甘い食べ物がやめられないのはなぜ?|その食欲はストレスが原因です
2021.7.14
甘い食べ物が欲しくなる理由とは
ダイエットをしたい、減量したい、スマートで引き締まった体型になりたい。
・でも食事制限がいつも続かない
・食事制限や炭水化物カットはストレスが強くて無理
・置き換えや断食、プチファスティングなどいろいろ試しているのに効果が続かない
など、ダイエットやシェイプアップに関する食事方法の悩みは、多くの方が直面する問題です。
結局、
・もう何食べたら良いか分からなくなった
・食べることが怖い
・軽そうなものしか食べられない
・やけになって食べてしまうことがある
などなど食事に対する悩みは摂食障害に直結し、深刻なメンタル不調や自尊心崩壊に繋がりかねません。
なぜ炭水化物が、甘いものが辞められないのか?今回は、炭水化物(糖質)との上手な付き合い方をお話しします。
これはダイエットに限らず、体調やメンタルに影響する血糖値を保つための方法でもあり、何かしらの不調を感じている全ての方に読んで欲しいと思います。
参照:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット 若い女性の「やせ」や無理なダイエットが引き起こす栄養問題
糖質を大量に消費する「脳」
人の体で、糖質のみをガソリンにして働く器官は「脳」です。摂取した炭水化物は、糖質(ブドウ糖)に分解され、まず脳に運ばれます。
脳が忙しく働き続けると、必然的にたくさんの糖質が必要になるため、脳は「糖質を摂れ!」と指令を出し続けます。
この脳のメカニズムこそが、「たくさん食べてしまう」「甘いものをたくさん欲してしまう」「食べても食べても満たされない」「なんとなくお菓子に手が伸びる」「口寂しい」などといった糖質依存の正体です。
実際に、炭水化物の中でも単糖類やショ糖に分類されるような糖質は、血糖値スパイク(血糖値の急上昇と急降下)と呼ばれる現象を体内で引き起こし、食べたばかりなのに、もう空腹を感じる、満たされない。といった糖質依存の原因になります。
血糖値スパイクは毛細血管を疲弊させるため、このような生活を長く続けていると血管が老化し、全身不調の原因になります。
多糖類や低GI、食物繊維含有の多い糖質は、血糖値スパイクが起こりにくいので、選択の工夫が必要という訳です。
脳が忙しい状態とは?
脳は通常の状態(ストレスを感じていない状態)であっても、摂取した糖の大半を消費します。
ということは、脳が忙しい状態になる原因の脳疲労を減らすことが、脳の膨大な糖質消費を抑え「糖質を摂れ!」という指令を減らすことに繋がります。
脳疲労の正体
大脳の後帯状皮質という場所には、記憶・感情を司る領域があります。
記憶・感情の中でも特に自己へのとらわれ(コンプレックスや自己嫌悪)に関わる反応を示す場所です。
この場所にはDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)という機関、無意識に働き続ける潜在意識の機関が存在していて、常にアイドリング状態で私たちの無意識(潜在意識)を平穏でいられるようコントロールしてます。
人間の脳は、なんと平穏に過ごしていても1日の半分以上を心彷徨う(心が外に向いておらず、内に向いている状態)ことに費やしていると言われています。
このDMNは常に記憶や感情が暴走しないようアイドリングし続けていて、別名「心の彷徨い回路」と言われています。脳疲労の正体とは、このDMNの働き過ぎや暴走(コントロール不可能になった状態)のことで、意識に反して勝手に浪費し、蓄積していった結果なのです。
脳の自動操縦
脳疲労の正体「DMNの働き過ぎ」や「暴走」を減らす、起こさないようにすることが「膨大な糖を消費しない健康な脳つくり」の一番の対策です。
脳の暴走に関しては、突発的な衝撃や思いもよらぬ悲惨な出来事など、防ぎようのなかった予期せぬ状態でもあるため意識して減らすことは不可能です。
しかし、DMNの働き過ぎに関しては意識して減らす、起こさないようにすることが可能です。例えば、私たちは生活をしながら当たり前のように、「ある動作をしながらも、他のことを考える」状態で過ごすことがあることを脳の自動操縦と言います。
この自動操縦をし続けることこそがDMNの働き過ぎの原因という訳です。
・自覚が無かったけど、気か付いたら疲労困憊になっていた
・緊張の糸が切れた瞬間、燃え尽きたようになってしまった
ということをよく聞きます。これも自動操縦に限界がきてしまったサインです。これが慢性化すると、注意散漫・無気力・イライラなど、意識が常に過去や未来にばかり向いて今ここにない状態になってしまいます。
ここまでで、脳疲労の正体、お分かりいただけましたでしょうか?現在の食欲や、心身の状態を振り返ってみて「当てはまる・・・。」という方は、続編で「解決策」をお話しするので、ぜひ読んでみてください。